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「うらぶたをロックするツメが折れていますが、輪ゴムでとめて使えます」

オークションの商品説明は、その表現の裏に隠された意図を読みきる読解力が要求される。とりわけ「ジャンク扱い、ノークレーム・ノーリターンでお願いします」などと書かれている場合は慎重にならねばならない。

ジャンク品をつかませようと企む出品者が多いなかで、「輪ゴムでとめれば使える」というフレーズは新鮮に映った。送られてきたカメラはたしかにツメが折れており、そして輪ゴムを二重にしてボディにはめると、しっかりと裏蓋を閉めることができたのである。
CANON SNAPPYは「スナッピイ」が正しい表記。
スナッピイにはAFの50と固定焦点の20があるが、これは20。スナッピイ20にはカラーモデルが存在し、ブラックの他にイエロー、レッド、ブルー、ホワイトの各ボディー色があった。

35mm F4.5のレンズは4群4枚構成。1.5m〜∞のパンフォーカス。プログラム式の電子シャッターだが、どのようなプログラム・ラインになっているのかは不明。内蔵ストロボはストロボ・スイッチにより手動切替。フィルム感度も手動切替だがISO100と400の二段のみ。バッテリーは単3電池2本。
フィルム装填・巻き上げ・巻き戻しも自動化され、シャッターボタンを押すだけのカメラだが、それ故にかえって使いこなすのは難しい。

この頃からカメラ側の制御機能は程々にしてカラーネガフィルムのラチチュードに依存するという発想が生まれてきたようである。

最短撮影距離が1.5mというのは悲しくなるが、日向ならばもう少し手前まで被写界深度で救えるだろう。
キャノンのカメラらしく横長のボディーデザインは良く纏っていると思う。しかしここまでレンズ部とファインダーが離れていると近距離での視差もかなりあるだろう。

カラーボディを探していたのだが、これがなかなか発見できない。本機はブルーのボディ色でストラップ(はずすことができない)もブルー。
当然のことながら他の色も探さねばならないが、難攻が予想される。
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CANON SNAPPY 20